2024/09/28
, インプラント
治療内容
ソケットリフトによるストローマンインプラント治療期間
約3ヶ月治療回数
8回程度費用
CT・診断料 無料
患者様は60代の女性の方で、「抜いたままになっている右上の奥歯にインプラン卜で歯を入れたい」という主訴で来院されました。
初診時のレントゲン写真がこちらです。
右上6番目と7番目の歯が欠損しております。また、それらと噛み合う右下の奥歯が伸びてきてしまっているのがお分かりいただけると思います。
①治療方針の相談
元々インプラントをご希望でしたので、一般的なレントゲン写真に加え、CTを撮影しました。CTで骨の状態を精査したところ、骨の幅は十分にありましたが、骨の高さ(厚さ)がやや不足している状態でした。
上顎の骨がやや不足している場合には、ソケットリフトという手法を用いることで、低侵襲なインプラント手術が可能となります。
ソケットリフトとは、インプラントを入れるためにドリルで作った穴から、上顎洞(副鼻腔)を挙上させ(場合によっては骨の元になる材料を入れる)、骨の高さを増加させる手技となります。
②インプラント手術
部分麻酔でインプラント手術を行いました。手術時間はソケットリフ卜で、40分程度で完了しました。
こちらがインプラントを入れた後のレントゲン写真です。
③伸びてしまった奥歯の処置
右下の奥歯が伸びてきてしまっており、インプラントに被せ物を入れる際に、良好な噛み合わせを作ることができない状態でした。
そのため、インプラン卜が骨と結合するのを待つ間に、歯の補正を行うこととしました。今回は被せ物を交換し、歯の高さを調整しました。
④型取り
インプラントと骨が結合するまで3ヶ月ほど待ち、型取りを行いました。
⑤被せ物のセット
ジルコニアクラウンが出来上がり、噛み合わせを念入りに調整してセットしました。
被せ物の固定はセメントではなく、スクリューで行いました。スクリューは今後のトラブル時に比較的容易に対応することができます。
また、セメントを使わないため、セメントを取り残す心配がありません。セメントの取り残しは、インプラントが歯周病になるリスクを増加させてしまうのです。
奥歯でしっかり食べ物を噛めるようになり、患者様は大変満足されています。
今回は、予算の都合で下の歯には保険適応の銀歯を用いましたが、今後少しずつ白く綺麗な歯にしていきたいとおっしゃっていました。
・予後を完全に保証するものではありません。(インプラントが骨と結合せず、治療し直さなければならないケースがまれにあります。)
・インプラントは歯周病になる可能性があり、良好なセルフケア(ご自身での歯磨き)やプロフェッショナルケア(歯科医院でのメインテナンス)が大切です。
・ソケットリフトを行うことで、副鼻腔炎になることがまれにあります。
上の歯を抜くと、上顎の骨が痩せて高さが不足してしまうケースが多々あります。その場合、クリニックによってはインプラント治療が不可能と言われてしまうこともあります。
少々骨の高さが不足している場合は、今回のようにソケットリフトという手法を用いることで、容易にインプラント治療が可能となります。
大きく骨の高さが不足している場合は、サイナスリフト(上顎挙上術)という特殊な手法を用いて、骨の高さを大きく回復させる必要があります。当院ではサイナスリフトも対応可能ですので、他院でインプラント治療が不可能と言われた方も、ぜひご相談にいらしていただければと思います。サイナスリフトに関しては、近々症例を掲載する予定です。
当院では多くの方にインプラント治療の恩恵を受けていただくために、インプラント無料相談を行っております。インプラント治療をご検討の方は、ぜひご相談にいらしてください。また、セカンドオピニオンも遠慮せずに行っていただければ幸いです。
スタッフ一同お待ちしております。
港南台パーク歯科クリニック 院長 川又
こちらもご参照ください。
【症例】先天性欠如歯に対するインプラント治療
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