2024/06/29
こんにちは。港南台パーク歯科クリニック歯科衛生士の大野です。
私たち歯科衛生士が担当する定期健診(メインテナンス・クリーニング)においてよく患者様から受けるご相談の中に、
『ホワイトニングって書いてある歯磨き粉を使ったけど白くならない』『歯磨き粉のホワイトニングって効果があるの?』といったものがあります。
今回はこちらについてお話したいと思います。
ホワイトニングは、広義では歯を白くする処置の総称ですが、狭義では歯の漂白(ブリーチ)を指します。
これは、歯質を全く削ることなく、薬剤を用いて科学的に歯の色調を改善する治療方法です。
では、歯磨き粉のホワイトニングと、歯科医院で施術・提供する医療ホワイトニング(オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング)では何が違うのでしょうか?
その仕組みについてお話ししましょう。
まずは、歯科医院において歯科医師・歯科衛生士が施術・提供することができるのが医療ホワイトニングです。
・オフィスホワイトニングに使用される各種濃度の過酸化水素
・ホームホワイトニングに使用される10%や16%の過酸化尿素
などの過酸化物を用いて、エナメル質の中の有色物質を分解し、無色の物質へと変えることで歯を漂白する方法です。
これにより歯本来の色調より明るくなるので、歯が白くなるのです。
歯磨き粉のパッケージには色々とその商品のセールスポイントが記載されています。
その中で『ホワイトニング』や『白い歯に・・・』などと書かれているものがありますが、どの様な成分がホワイトニング効果をもたらすのでしょうか?
パッケージの裏側を見ると成分表が記載されていますが、そこには歯を白くする薬剤は載っていません。
なぜなら、日本ではそれを市販の商品に添加することを認められていないからです。
(アメリカでは認められている薬剤があるので、ホワイトニング効果を期待できるものもありますが)
つまり、国産の歯磨き粉で歯が白くなることはないのです。
歯磨き粉におけるホワイトニングとは、歯が漂白されているわけではなく『研磨剤』『清掃剤』と記載される成分(無水ケイ酸・重質炭酸カルシウム・リン酸水素カルシウム・炭酸カリウム)を用いて歯の表面の着色やくすみを落とすことで、その人の歯本来の白さにすることなのです。
まずは、定期健診でクリーニングを受けることで本来の歯の色を確認し、そこからさらに明るくしたいと思ったら、ホワイトニング相談を受けてみてください。
(お口の中を実際に拝見し、レントゲンで虫歯や詰め物の状態などを確認することでホワイトニングが可能であるかを判断しますので、電話でのご相談やホワイトニング相談なしでの施術は受け付けておりません。)
当医院ではホワイトニング担当の歯科衛生士が患者様に合った方法をご提案させていただきます。
ホワイトニング後にその白さを保つには着色やくすみを落としておくことも大切です。ホワイトニング・定期健診のプロケアと歯磨き粉を使ったセルフケアで明るい歯を維持しましょう。
スタッフ一同、お待ちしております。
港南台パーク歯科クリニック
歯科衛生士 大野
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