2023/08/26
, インプラント
治療内容
奥歯のインプラントとジルコニア修復期間
4ヶ月治療回数
15回程度費用
インプラント手術(7本)
患者様は60代の女性の方で、「奥歯をしっかりインプラントで治療したい」とのことで来院されました。
こちらが初診時のお口の写真です。
写真を見ると、右上・右下・左下の奥歯がなくなっていることがわかります。
数年前に虫歯が原因で奥歯が抜歯となり、自由診療で入れ歯を作成するも違和感が強く使えず、そのまま奥歯がない状態で過ごされていました。
①治療方針
奥歯がない状態だと、硬いものをしっかりと噛むことができません。
さらに代わりに前歯で噛むことになりますので、前歯に過度な負担がかかり、次はいつか前歯が崩壊してしまうことが容易に想像されます。奥歯でしっかり噛み合わせを確保することが前歯のダメージをを防ぐことにもつながるのです。
今回のケースのように、失った奥歯を再び作る方法には、『部分入れ歯』と『インプラント』の2種類があります。
部分入れ歯のメリットは治療方法が簡単である点です。
デメリットとしては違和感が強い、硬いものを噛んだ時に歯茎が痛い、入れ歯に食べ物が挟まるといった点が挙げられます。さらなる問題点は、歯茎の上に乗っている部分入れ歯では十分な噛み合わせの確保が不可能であることです。
もちろん部分入れ歯を装着しないよりは前歯の負担が減りますが、最終的に前歯がダメになってしまう可能性が高いです。
一方インプラント治療のメリットは、自分の歯のように硬いものを何でも噛むことができ、違和感もほとんどない点です。
『歯茎の上に乗っている部分入れ歯』と『骨に支えられているインプラント』では噛み合わせた時の負担が全く異なります。インプラントでは十分な奥歯の噛み合わせの負担ができますので、結果的に前歯を守ることにもつながります。
デメリットは外科的な治療が大変、費用が高い、治療期間が長いといった点が挙げられます。
今回の患者様は最初からインプラント治療を希望されたため、インプラントにて奥歯を治療していくこととしました。
②インプラント手術
CT撮影を行い、インプラント治療の計画を念入りに実施した後、右上、右下、左下と3回に分けて手術を行いました。1回の手術時間は部分麻酔で1時間程度でした。
今回のケースはインプラントの土台となる骨が十分にあるケースでしたので、治療もシンプルで術後の腫れや痛みも軽度でした。
こちらが術前後のレントゲン写真になります。
③被せ物の装着
3ヶ月ほどインプラントと骨が結合するのを待ってから、被せ物の型取りを行いました。その後、ジルコニアクラウンが完成しましたので、インプラントにクラウンの装着を行いました。
患者様は昔のように硬いものを何でも噛むことができるようになり、インプラント治療に大変満足されております。
また入れ歯のような違和感もなく、快適にインプラントを使用できております。
・インプラントはほとんどのケースが骨としっかり結合して長期的に機能しますが、体にとっては異物になりますので、確実に骨と結合する保証はありません。
・インプラントは保険適応外の自由診療での治療となります。
・インプラントは十分なケアを行われなければ歯周病になる可能性があります。セルフケアおよびクリニックでの定期的なメンテナンスが大切です。
歯科医師として仕事をしていると、見た目に関わる前歯の治療には積極的ですが、奥歯の治療は蔑ろにしてしまっている患者様をよく見かけます。
しかし奥歯でしっかり噛めるように治療をしておかなければ、前歯への負担が大きくなり前歯が失われていく可能性が非常に高くなってしまいます。
例えば歯周病で奥歯を失ってしまうと、前歯で食べ物を噛むようになり、前歯がどんどん出っ歯になってしまうことが多々あります。そのような方を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?
目立たないからといって失った奥歯をそのままにしていると、最終的に前歯を含む歯全体のバランスが崩れてしまうことにつながるのです。
たとえ前歯にお金をかけて綺麗に治療をしたとしても、奥歯がしっかり噛めなければ前歯が歯根破折(ひび割れ)を起こして抜歯になってしまいます。前歯を綺麗に長く持たせるためには奥歯がとても重要なのです。
また奥歯があることで、しっかり食事を楽しむことができ、健康的な人生を送ることもできるようになります。
インプラント治療は奥歯の治療をする際にはとてもメリットの大きい治療になります。奥歯が抜けたまま放置してしまっている方は、ぜひ一度港南台パーク歯科クリニックまでご相談ください。
当院ではインプラント無料相談も行っております。インプラントについて詳しく知りたい方は、ご相談だけでももちろんOKですので無料相談にいらしてください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。
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