2023/06/19
, インプラント
治療内容
インプラント治療(ソケットリフト)期間
3ヶ月治療回数
7回費用
インプラント相談・CT撮影・診断:無料
患者様は50代の女性で、当院でも使用している「Straumann(ストローマン)」というインプラントメーカーを使用している近くの歯科医院が閉院し、ストローマン社よりメインテナンスの継続にてご紹介いただいた方です。
前の歯科医院にて下顎はインプラント治療が行われていましたが、右上の奥歯に関しては骨が少なくインプラント治療が不可能と言われ、入れ歯が入っている状態でした。患者様としては「右上も可能であればインプラント治療を行い、入れ歯は入れたくない」とのご希望がありました。
こちらがお口の写真になります。
↕︎の部分の骨の高さが少なく、前医ではインプラント治療不可と言われたとのことでした。
①CT撮影・インプラント治療計画
まずはCT撮影を行い、骨の量や質を診査しました。
骨の高さは少ないものの、「ソケットリフト」という術式を用いて治療は可能であると判断し、インプラント治療を行うこととしました。
インプラント治療では、下記の要因で、上顎の骨が少なくなってしまい、インプラント治療が困難となるケースがあります。
①上顎の骨の中には上顎洞という空間があり、歯を抜くと上顎洞が大きくなる
②歯を支えている骨(歯槽骨)は歯がなくなると、歯を支える必要がなくなるため、骨が痩せる
そのような場合でも「ソケットリフト」や「サイナスリフト」といったテクニックを用いることによって、インプラント治療が可能となる場合があります。
ソケットリフトとは、上顎洞内にある「シュナイダー膜」と呼ばれる膜を押し上げてインプラント埋入(まいにゅう)を行い、それによって骨を増加させるテクニックのことを言います。(押し上げられたシュナイダー膜と骨の間に骨が造られます。)
今回はこのソケットリフトによりインプラント治療を行うことになりました。
②インプラント手術
局所麻酔(普通の歯科治療で使用する麻酔と同じ)を用いてインプラントの手術を行いました。インプラントは2本同時に埋入しましたが、手術時間は1時間未満で、術後の腫れ・痛みもほとんどありませんでした。
③型取り
インプラントと骨が結合(インテグレーション)するのを待ち、型取りを行いました。
④被せ物のセット
被せ物ができ上がってきたので、適合・噛み合わせ・見た目に問題ないことを確認して、被せ物をセットしました。
術後2年ほど経過しましたが、現在も天然歯と同じように硬いものも噛むことができ、患者様は大変満足されております。何よりも、入れ歯から解放されたことにとても喜ばれています。
現在も3ヶ月に1度ほどの頻度でメインテナンスに通院いただいております。
・予後を完全に保証するものではありません。
・インプラントは保険適応外の治療となります。
・インプラントは歯周病になる可能性があるため、毎日のセルフケアおよびクリニックでの定期的なメインテナンス(数ヶ月に1回程度)が必須です。
・ソケットリフトは上顎洞を触る処置になるため、鼻の症状が出るリスクがあります。その際は耳鼻科を受診いただく可能性がございます。
今回の症例はソケットリフトという術式を用いることで、手術時間と治療期間を短縮し、術後の不快症状もほとんどないインプラント治療を行うことができました。
港南台パーク歯科クリニックでは多数のインプラント治療を行っておりますので、他院でインプラントができないと言われたケースでも、対応可能なケースが多々ございます。ただしインプラント治療はもちろんリスクのない治療法ではなく小手術になりますので、手術に伴う合併症や偶発症があることも忘れてはなりません。
今回は『ソケットリフト』というテクニックを用いたインプラント症例を紹介させていただきましたが、当院ではより難症例に対応するための『サイナスリフト(上顎洞挙上術)』というテクニックにも対応可能です。サイナスリフトの症例も今後掲載したいと思います。
インプラント治療で悩まれている方はぜひ一度、港南台パーク歯科クリニックまでご相談にいらしてください。治療について、丁寧にわかりやすくご説明させていただきます。
港南台パーク歯科クリニック院長 川又
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