2022/09/05
, 歯のクリーニング・予防, 歯科の知識
こんにちは。港南台パーク歯科クリニックです。
みなさんは、ご自宅で歯磨きをする際に歯ブラシ以外の清掃用具を使うことはありますか?
「歯ブラシしか使っていない」「時々歯間ブラシとか糸ようじを使う」とお答えになる方がかなり多いのではないでしょうか?
歯科医院で治療やクリーニングを受けると、デンタルフロスや糸ようじ、歯間ブラシなど『歯間清掃用具』を使うよう指導される事が多いと思います。
では、なぜ私たちがそのような歯間清掃用具をお勧めするのでしょうか。
今回はその中でデンタルフロスについて虫歯や歯周病の予防の観点からお話させていただきます。
虫歯には発生しやすい3つの場所があります。
「歯頚部(しけいぶ:歯と歯茎の境目)」
「小窩裂溝(しょうかれっこう:噛む面の溝)」
「隣接面(りんせつめん:歯と歯の間)」
です。
この中で歯ブラシで磨くことができるのは歯頚部と小窩裂溝だけです。
歯周病菌は空気を嫌う性質があり、空気に触れることの少ない歯肉溝(しにくこう:歯と歯肉の境目)の清掃を怠るとそこに細菌が停滞します。
そして周りの歯肉が炎症を起こして腫れていき、歯肉溝が深くなります。これが歯周ポケットと言われるものです。
炎症が進行して歯周ポケットが深くなると歯周病になり、歯を支える歯槽骨(しそうこつ:歯を支える骨)を溶かしていきます。
歯周ポケットが形成されてしまうとそこに細菌がさらに停滞するうえに、セルフケアがより難しいものになってしまいます。
歯肉溝は歯1本1本に存在しますが、歯ブラシで磨くことができるのは歯の表側と裏側の部分だけで、歯と歯の間に存在する歯肉溝は磨けないのです。
デンタルフロスが重要である理由は4つあります。
歯ブラシのみでの歯垢除去率は約6割といわれています。どれだけ丁寧に磨いても、約4割もの歯垢が残ったままになってしまうのです。
しかし、デンタルフロスを併用した場合、歯垢除去率は約8割になると言われています。
歯垢をきちんと除去することで、虫歯や歯周病のリスクを下げることが出来ます。それは先程お話ししたように、デンタルフロスは歯ブラシで磨くことのできない歯と歯の間を磨くことが出来るからです。
歯垢は口臭の原因でもあります。
使用したデンタルフロスから異臭がしたら、口臭が発生している可能性があります。
デンタルフロスを使って、繊維がバサバサしたり引っかかる感じがしたら詰め物やかぶせ物に不具合が出ていたり、虫歯になっている可能性があります。
また、出血してきた場合には歯肉炎や歯周病の可能性があります。
このように、虫歯や歯周病に対して予防効果のあるデンタルフロスは毎日の口腔ケアに必要不可欠なのです。
港南台パーク歯科クリニックでは、歯科衛生士が患者様に合ったデンタルフロスのご提案とレクチャーをさせていただいております。
ぜひ、クリーニングや定期健診にいらしてくださいね!
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