2022/08/02
自分の歯を一生健康に保つためには、乳児期からの定期的な管理が大切です。しかし、保護者や子ども自身がお口の健康管理に積極的でなければなりません。
虫歯予防を目的とした口腔管理をより効果的なものにするためには、以前ブログで紹介した定期的なフッ素の塗布に加えて、家庭でのセルフケアがとても重要となります。
(ブログ:虫歯予防にフッ素塗布をおすすめします)
虫歯と歯周病の原因となるプラーク(歯垢)を付かないよう予防することをプラークコントロールといいます。
小児では歯磨きや歯間清掃などの機械的な方法が中心となります。プラークコントロールは、乳歯が生え始める生後6ヶ月頃からスタートになります。
子どもに歯磨きの習慣をつける第一歩として、保護者が子どもの目の前で楽しそうに歯を磨くことが大切です。保護者が楽しそうにしていると、子どもも楽しいことだと感じ、自分も早くしてみたいと思うからです。
前歯が生えてきたら、歯ブラシで歯の側面、特に歯と歯茎の境目を磨くようにしましょう。奥歯が生えてきた時も、噛む面だけでなく側面も忘れずに磨くことが大切です。乳歯が生えそろうと歯と歯の間が虫歯になりやすいので、デンタルフロスの使用をおすすめします。
子どもの歯磨きをする時は、歯科医院で診療する時のように保護者は寝かせた子どもの頭側から覗き込むようにして、子どもの口の中を直視して歯を磨くようにします。座ったり立ったままだと、頭が固定できず歯ブラシで口の中を傷つけてしまうことがあります。
子どもは急に動くことがあるので、子どもの両腕を保護者の足の下に置き、頭をしっかり固定しましょう。その際、子どもの視界におもちゃを置いたり、保護者の首からおもちゃをぶら下げるなどして、歯磨きが楽しくなるようにしましょう。
子どもはきれいに磨いた気になっても磨き残しの部分が多いので、子どもが小学生のうちは保護者による寝かせ磨き(仕上げ磨き)を続ける必要があります。
歯磨きは食事の直後が望ましいですが、難しい時にはブクブクうがいだけでも行うようにしましょう。寝ている間に虫歯が進行しやすいので、特に夕食後の丁寧な歯磨きは忘れずに行うようにしましょう。
〈歯ブラシ〉
子どもに用いる歯ブラシは、ブラシが小さく(子どもの指で2本分くらいの大きさ)、硬さは軟らかめ、柄の部分は真っ直ぐ長めが推奨されています。
子どものプラークコントロールに合わせて、歯ブラシも変更していく必要があります。子ども用の歯ブラシや保護者による仕上げ磨き用の歯ブラシは港南台パーク歯科クリニックにてご用意がありますので、お気軽にご相談ください。
〈デンタルフロス〉
歯ブラシだけでは歯と歯の間の清掃は十分にできません。プラークを完全に取り除くために、歯ブラシによるブラッシングと併用して、デンタルフロスの使用をおすすめします。
子どものうちは自分で行うことが難しいため、保護者によるフロッシングを取り入れましょう。
〈歯磨き粉〉
歯科医院でのフッ素塗布の他に、フッ素配合歯磨剤を使用することで、ご自宅でも虫歯の予防を行うことができます。
子どもの年齢によってフッ素の量が異なるため、歯磨剤も使い分けましょう。当院では歯磨剤も販売しているので、ぜひご参考ください。
乳幼児期(〜5歳)
チェックアップコドモ 500ppm
・ぶどう味
学齢期
チェックアップコドモ 950ppm
・ストロベリー味
・アップル味
・グレープ味
歯磨き後の仕上げ磨きで
ホームジェル 0.4%フッ化第一スズ
・グレープ味
・オレンジ味
・ストロベリー味
適正な使用量
一回の適正使用量は、年齢によって異なります。
毎食後の歯磨きの際に、適正な量で使用してください。
・6ヶ月〜2歳…3mm程度
・3〜5歳…5mm以下
・6歳〜14歳…1cm程度
・15歳以上…2cm程度
少量洗口
歯磨き後の洗口量は、約15mlの水で1回(5秒程度)の少量うがいが推奨されています。お口の中のフッ素濃度を高く、長く保つほど、虫歯予防効果は高まります。
定期的な歯科医院への来院は、歯科医師、歯科衛生士と小児、更には保護者との信頼関係を深め、小児の受診行動により良い影響を与えることにもつながります。
お子様のお口の中に合わせた磨き方や、セルフケアグッズもご紹介できますのでぜひ港南台パーク歯科クリニックまでご来院ください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。
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