2022/05/14
治療内容
銀歯からジルコニアクラウン(白い歯)への交換期間
2週間治療回数
2回費用
77,000円(税込)
患者様の主訴は『昔から、笑ったときに右下4番目の銀歯が見えることがコンプレックスだった。綺麗な白い歯に、簡単に交換できるのであれば交換したい』というものでした。確かに、お話をするときや笑ったときに、右下の銀歯がよく見えて目立っている状態でした。
こちらが術前の状態です。
右下4番目の歯に使える被せ物(クラウン)で、港南台パーク歯科クリニックで扱っているのは以下の5種類です。それぞれのメリット・デメリットについて患者様とお話をして、今回は「4.ジルコニアクラウン」にて歯を修復することにしました。
<1.CAD/CAM冠>
費用:保険適用
硬さ:曲げ強度200MPa
特徴:保険適用で入れられる、白い被せ物です。治療部位は患者様のお口の状態にもよりますが、1番目(前歯)〜6番目の歯まで可能です。保険適用なので低価格にて、銀歯ではなく白い歯にできるのが最大のメリットです。
デメリットは、材料の強度が弱いため割れやすい、プラスチックなので変色する、プラークなどの汚れが付着しやすい、歯を削る量が多いといった点です。CAD/CAM冠については、下記ブログで詳しく解説しているのでご参照ください。
<2.セラミッククラウン~ミリング~>
費用:49,500円(税込/保険適用外)
硬さ:曲げ強度400MPa
特徴:セラミック(陶器)材料なのでご自身の歯にかなり近い色で仕上げることが可能で、治療後の変色もありません。強度はCAD/CAM冠の約2倍なので、歯を削る量も少なくできます。
デメリットは、セラミックのブロックから削り出す「ミリング」という作り方をするので、細部までしっかり適合させるには少し難があります。より精度が高く、長持ちする治療を希望される方は、下記の「セラミッククラウン〜プレス〜」という方法をお勧めします。
<3.セラミッククラウン~プレス~>
費用:60,500円(税込/保険適用外)
硬さ:曲げ強度400MPa
特徴:見た目や強度は上記の「セラミッククラウン〜ミリング〜」とほぼ同じです。ただし、石膏で作った鋳型に圧力をかけてセラミックを流し込む「プレス」という作り方をするので、きめ細かい適合が得られます。精度の高い治療は、被せ物の予後を良くするためには重要です。
<4.ジルコニアクラウン>
費用:77,000円(税込/保険適用外)
硬さ:曲げ強度1,250MPa
特徴:人工ダイヤモンドを混ぜた「ジルコニア」という材料を用いた被せ物です。最大のメリットは圧倒的な強度で、「CAD/CAM冠」の約6倍、「セラミック」の約3倍あります。強度が高いので、歯を削る量は白い被せ物の中でも最小限に抑えられます。治療後の割れた、欠けた等のトラブルもほとんどありません。
デメリットは、変色しないものの素材に少し光沢があることです。前歯を治療する方や見た目を気にされる方には、セラミックのほうがお勧めです。
<5.ジルコニアセラミッククラウン>
費用:121,000円(税込/保険適用外)
硬さ:曲げ強度1,250MPa
特徴:ジルコニアフレームにセラミックを盛った被せ物です。ジルコニアフレームには強度がありますが、セラミックは少し欠ける恐れがあります。ただ、見た目が美しく自然なので、前歯など目につきやすい部位の治療に適しています。
①被せ物の除去
神経が残っている歯でしたので、局所麻酔を用いて銀歯を外しました。幸いなことに銀歯の下は虫歯にはなっていなかったので、歯を削る量は少し形を整える程度ですみました。
②型取り・仮歯の装着
治療期間中に歯がしみたり、お食事に支障が出たりしないよう、精密に型取りを行い、仮歯を装着しました。
③ジルコニアクラウンの装着
噛み合わせを細かく調整して、歯科用セメントにてジルコニアクラウンをセットしました。ジルコニア特有の光沢が若干ありますが、高い精度で適合することができました。
治療後は、今までコンプレックスであった銀歯が白い歯に変わり、患者様は非常に満足されていらっしゃいます。
ジルコニアやセラミックは、プラークなどの汚れが非常につきにくい材料なので、定期的な歯のクリーニングやブラッシング指導を受けにいらしていただいた際も、ほとんど汚れが付着していない場合が多く、虫歯の再発防止や歯周病・口臭予防などにも大変効果的です。
・予後を完全に保証するものではありません。
・ジルコニアクラウンは保険適用外での治療となります。
・ジルコニアは白くて綺麗な材料ですが、特有の光沢・色調があります。気になる方には、セラミックやジルコニアセラミックの選択をお勧めします。
現在は、保険適用でもメタルフリー修復(金属を使わない治療)を受けられるケースが増えてきています。これまでは銀歯で治療せざるをえなかった歯が、保険適用で白い歯にできるかもしれないのです。
今回の症例では、患者様の歯の形や習癖(歯ぎしり・食いしばり)により「CAD/CAM冠」では容易に割れてしてしまうことが予想されたため、強度が特に高い「ジルコニア」を選択しました。
しかし、患者様のお口の状態によっては「CAD/CAM冠」で十分に治療できるケースもあります。
港南台の歯医者 港南台パーク歯科クリニックでは、患者様一人ひとりに合った材料をお勧めするよう徹底しております。歯でお困りのことがありましたら、ぜひ一度お気軽にご相談にいらして下さい。
2022年5月に院内の改装を行い、全室個室でプライバシーに配慮した治療が可能です。スタッフ一同お待ちしております。
<【写真9枚】改装後の港南台パーク歯科クリニックの様子はこちら>
港南台パーク歯科クリニック 院長 川又烈志
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