【症例】歯周病で入れ歯になった患者様の噛み合わせ・見た目の回復｜港南台の歯医者 港南台パーク歯科クリニック

治療前の状態・主訴

患者様は70歳女性、主訴は「入れ歯をひっかけていた左上の差し歯が取れてしまった。入れ歯の見た目が悪いので、できたら見た目もなんとか綺麗にしたい。今回、時間ができたので、徹底的に治療したい！」というものでした。

患者様のお口の状態は、歯周病がかなり進行しており、表から見えるところに、入れ歯のバネが多数かかっていました。

治療詳細

①主訴である、差し歯が取れてしまった部位の治療から開始しました。
残念ながらこの箇所は虫歯がひどく進行していたため、抜歯をしました。

②歯科医院で診療を受けるのはとても久しぶりとのことでしたので、歯石取り＋歯周病の検査を行いました。

③現時点でのお口の状態を患者様に詳しく説明する時間を設け、患者様とともに治療計画を決定しました。

今回の治療計画は下記の通りです。

・残せない歯は抜歯し、残せる歯は徹底的に歯周病治療を行う。

・歯周病のコントロールができた時点で、保険診療でブリッジにできる箇所はブリッジによる固定性の修復をする。

・義歯になる部位は、義歯ではなくインプラントにて治療する。

・「20年やり直しをしない治療」をテーマとする。

④歯周病治療（部分麻酔下で、歯茎の中の歯石をとる治療）を進めつつ、抜歯および仮歯・治療期間用の入れ歯の作成を行いました。
これは治療期間中に歯の機能を最低限維持するためです。

⑤歯周病のコントロールができたところで、インプラント治療に入りました。
右下・左上・左下と３回に分けて部分麻酔で行い、いずれの部位も治療時間は1時間程で、手術はトラブルなく完了しました。

⑥右上４番目の歯は、歯周病に対する再生療法（エムドゲイン＋骨補填材）を行い、残せる歯については徹底的な歯周病治療を実施しました。

⑦インプラントが骨と結合するまで３ヶ月程度待ち、仮歯を装着しました。
仮歯をしばらく使っていただき、見た目および歯の機能に問題がないことを確認しました。

⑧仮歯に問題がなかったので、最終的に被せ物を装着しました。

⑨ご自身で口腔内のケアができなければ、この状態を長期間維持することは不可能なので、担当歯科衛生士による口腔ケア指導を丁寧に行いました。

治療後の様子

患者様は、今まで食べるのを我慢していた物も何でも食べられるようになり、「頑張って治療した甲斐があった」と、大変満足されていらっしゃいます。見た目に関しても、今までは口元を隠して笑っていたそうですが、治療後は口元を気にすることなく会話をして、自然な笑顔を見せられるようになったとのことです。

現在は2ヶ月に1度、歯のメインテナンスのため当クリニックに通っていただいており、経過は良好です。