2021/06/24
, 歯科の知識
こんにちは。港南台パーク歯科クリニック院長川又です。
今回は当院で行われている歯を削る器具(ハンドピース)の滅菌についてお話ししたいと思います。
先に結論をお伝えしますと、港南台パーク歯科クリニックではハンドピースの使い回しは一切行なっておりません。
患者様ごとに個別にパックされた滅菌済みのハンドピースを毎回使用しております。
その他器具についてもできるものは滅菌処理をし、手袋やコップ、エプロンまで、可能な限りディスポーサブル(使い捨て)を徹底しています。
このような記事を見たことはありますでしょうか?
2014年5月読売新聞の記事に『歯削る機器7割使い回し』
2017年9月読売新聞の記事に『歯を削る医療機器、半数が使い回し、、、院内感染恐れ』
という記事が出ました。目にされた方も多いのではないでしょうか?
インターネット上では現在、読売新聞の医療・健康・介護サイト「yomiDr.」というサイトに関連記事が掲載されています。
下記よりご覧いただけます。
「歯科医の手袋「患者ごと交換」52%…歯削る機器だけでなかった使い回し」
ハンドピースと呼ばれる歯を削る医療器具は、治療時に口の中に入れるので、唾液や血液がつきやすく、正しい処理がされていないとウイルスを次の患者さんに移してしまう恐れがあります。
記事によるとアンケート実施した時点で約半数(47%)の歯科医院がハンドピースを使い回しているということですので、これはとても恐ろしく大きな問題です。また、治療で使った手袋についても、アンケートで「患者ごとに交換」と答えた歯科医師は52%という数字でした。
なぜこのような問題が起きているかというと、ハンドピースは精密機器で1本10~20万円するので、ある程度の本数を揃えるとなるとかなりのコストがかかります。また滅菌すればするほど、ハンドピースの故障が多くなる傾向にあることもこのような事態を招いている原因かと思われます。
いずれの理由があろうとも、これは医療従事者としては許されない行為です。患者様の病を治すのが医療従事者の仕事ですが、このようなことをしていては患者様に感染症を蔓延させてしまう危険性があります。
現在、新型コロナウィルス感染拡大に伴い、歯科医院におても、2017年のアンケート調査の数字よりは、ハンドピースの滅菌についても意識が高くなっているかと思いますし、そうであってほしいと願っています。
港南台パーク歯科クリニックでは、『スタンダード・プレコーション(標準予防策)』の概念に従って、ハンドピースを1人の患者さんに使用したら、1本ずつ個別にパックして滅菌しておりますので、ご安心ください!!!
スタンダード・プレコーションとは
『感染症の有無に関わらず、血液・唾液など(汗を除く)全ての体液は感染を起こす可能性があるとみなして、全ての患者様に感染症予防策』のことです。
当院には現在40本程度のハンドピースがあります。
こちらの写真は一部のハンドピースになりますが、このように個別にパック・滅菌しております。
また、港南台パーク歯科クリニックでは、小型高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)を用いて、1日に何回も滅菌作業を行なっております。
この小型滅菌器の素晴らしいところは、滅菌時間が約15分と短いところです。滅菌時間が短いことで使用した器具を次から次へと滅菌することが可能となっております。
大型の高圧蒸気滅菌器もありますが、こちらは1回滅菌するのに約1時間程度の時間を要します。
港南台パーク歯科クリニックでは、これからも皆様に安心して通院していただくため、当たり前のことですが、治療器具の滅菌は徹底して行なってまいります。
下記のページの感染対策についても参照ください。
港南台の歯医者 港南台パーク歯科クリニック 院長 川又
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