2022/01/07
治療内容
エアフローを使用したPMTC期間
1日治療回数
1回費用
保険診療内
約20年の喫煙歴と毎日2杯程度のコーヒーを飲む習慣のある40代の患者様です。
今まで特に歯の痛みや気になる症状がなかったため、歯科医院は子供の頃に受診されたきりでしたが、長く歯石を取っていなかったこととタバコのヤニやコーヒーのステインによる歯の黄ばみがあることが気になり始め、数十年ぶりに受診を決意されて、当院へ来院されました。
①口腔内検査・審査
歯科治療を長期間受けたことがないこと、歯列不正があること、長年に渡る喫煙歴やコーヒーを毎日飲む習慣があることから、レントゲン撮影に加えて口腔内写真を撮影させていただきました。
②PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)
PMTCとは歯科衛生士が専門の機器を使用して行う歯のクリーニングのことです。
港南台パーク歯科クリニックでは、歯科衛生士によって下記項目を必ず実施します。
今回は、全体的にタバコのヤニやコーヒーのステインによる着色が多くみられたことから、エアフローを使用したステイン除去も行うことにしました。
≪エアフローとは≫
歯肉縁上に付着したバイオフィルム(細菌の膜)やプラーク(歯垢)、ステインなどを専用のパウダー粒子を噴射して清掃するパウダークリーニングです。
パウダークリーニングで使用するパウダーは、10年以上前は炭酸水素ナトリウムが主流で、強固なステインは取れるのですが、粒子が荒いため必ず仕上げ研磨が必要でした。
また、炭酸水素ナトリウムはナトリウム摂取制限を必要とする患者様(高ナトリウム血症・浮腫・妊娠中毒症の既往がある方など)に使用するのは禁忌で、すべての方に行えるクリーニング方法ではありませんでした。
現在では、グリシン(アミノ酸の一種)やエリスリトール(糖アルコールの一種)を使用したパウダーも多くなり、上記のような制限を受けることなく、パウダークリーニングを行うことができるようになりました。
当医院で使用しているエアフローパウダーは、エリスリトールのため、ナトリウム摂取制限を受けている患者様にも対応しています。
③TBI(Tooth Brushing Instruction)
TBIとは主に歯科衛生士が行う歯磨き指導のことです。
患者様は、朝晩2回のブラッシングは毎日行っているものの、歯間清掃は全く行ったことがないとのことでした。
PMTCの途中から「歯がツルツルしてきている!」とおっしゃっていたので、そのツルツル感が患者様の歯面の本来の形態であることをお伝えしました。
ご自宅でのブラッシング完了の目安は、ブラッシング後に舌で歯面を確認した時にツルツルした状態がキープできていることとお伝えしました。
また、前歯部に叢生(歯列不正)があり、レントゲン画像で隣接面(歯と歯の間)に虫歯が見つかったことから、デンタルフロスでの歯間清掃の方法についてもお話させていただきました。
患者様は「舌触りがツルツルで気持ちがいい!」「ヤニや黄ばみがなくなりきれいになった!」と大変喜んでいらっしゃいました。
また、自覚症状はなかったものの、虫歯が数カ所にみつかりました。「治療も受けたい」と歯科治療にも前向きになっていただくことができました。
・着色汚れはクリーニング後に再付着することもあります。定期的な受診をおすすめいたします。
・呼吸器系に重度の疾患がある場合や全身的な疾患や障害がある場合は、パウダークリーニングは実施できません。
・鼻呼吸が困難、口腔内に傷や異常がある、口腔内に出血や炎症が認められる、口腔内が炎症やただれを起こしやすい、アレルギー体質などの場合には、クリーニングが実施可能か担当歯科医師や歯科衛生士とご相談ください。
今回の症例では、数十年ぶりの歯科受診で長期間に渡る色素沈着がありましたが、歯科衛生士によるPMTCで歯の黄ばみが改善しました。また、歯科治療に対しても前向きになっていただくことができました。
虫歯も歯周病も初期段階では自覚症状はありません。
しかし、放置していると歯の表面のエナメル質から内側の象牙質や神経まで進行してしまいます。痛みを感じた時にはかなり進行してしまっていることが多く、最悪の場合は抜歯しなくてはなりません。
港南台パーク歯科クリニックでは、ステイン除去や虫歯を未然に防ぐための歯のクリーニング、ブラッシング指導を行っています。まずは1度クリーニングにいらしてください。
歯のクリーニングは予約制となっております。電話やインターネットでのご予約をお願い致します。
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